中性脂肪を減らしたい場合、有酸素運動は二つの側面から非常に大きな効果を与えます。一つはカロリー消費が大きいために余剰カロリーを減らし、余剰カロリーが脂肪として蓄えられるのを防ぐ効果で、もうひとつは一定時間以上継続して行う有酸素運動は運動中にエネルギーとして中性脂肪が消費されやすいという効果です。
この「カロリー消費量が多い」「脂肪燃焼効率が高い」という二点はいずれも有酸素運動が長時間継続されることという性質によって発生しています。
ジョギング一つ取っても、同じ距離ならば時速10kmより12kmで走ったほうが時間あたりの消費カロリーが高いのは確かですが、時速10kmで10kmの距離を走るのと時速12kmで8kmの距離を走るのでは、総消費カロリーで前者が勝ります。
有酸素運動では運動強度を一段落としても長い時間継続できる運動を行うべきです。有酸素運動は一日だけ頑張っても意味がなく定期的に行わなければならないため、その気を削がないようにするためにも無理のない運動強度を設定すべきでしょう。
有酸素運動の適切な強度、というのは実に相対的なもので、人によって大きく異なります。走り慣れていて体重も軽い人ならば時速12km以上で走っても軽く息が上がる程度で適度な負荷だと感じるかもしれませんが、運動しなれていない重めの人にとっては全力疾走に近いスピードかもしれません。
もちろん全く継続できるわけがないので有酸素運動として意味をなしません。とにかく体が動いている状態を長時間維持することが重要ですので、最初はウォーキングからでもいいですから長時間継続することを主眼において始めてみましょう。